株式会社 戸高製作所

TODAKA official blog ブログ かーてーて(かーてーては、大分弁で参加させてという意味です。)

2026.02.18 ブログ

「創業20周年記念誌」に思ふ

若い社員が倉庫の整理をしている最中、偶然「20周年記念誌」を見つけ、私に手渡してくれた。
1990年(平成2年)に刊行された、全42ページに及ぶ冊子である。今から36年前のものだ。

 

当時の私は大阪のメーカーに就職し、バブル景気に浮かれながらも、幼い子どもと“出来すぎ鬼嫁”に忖度しながら、よく学びよく遊んでいた頃だった。やがてバブルは崩壊し、「失われた30年」と呼ばれる時代が始まるのだが、その直前の日本は、まだ右肩上がりの未来を信じて疑わなかった。不穏な兆しは漂っていたはずだが、誰もが成長神話の只中にいた時代である。

そんな時代に発行された記念誌。
ページをめくると、そこに並ぶモノクロ写真の数々が実に懐かしい。写っているのは、私の知らない先輩方ばかりだが、その表情は実に生き生きとしている。仕事に真剣に向き合い、会社の未来を信じ、自分たちの手で道を切り拓こうとする気概が伝わってくる。

当時はノートパソコンが50万円もした時代である。編集もレイアウトも、ほとんどが手作業だったに違いない。42ページもの冊子をまとめ上げるのは、決して簡単なことではなかったはずだ。担当された方々の苦労や熱意を思うと、そこには確かな情熱と誇りが詰まっているように感じられる。

   

  

この写真を、今の若い人たちが見たら、どのように映るのだろうか。その後に訪れる長い停滞をまだ知らない、勢いに満ちた若者たちの空気感。
ただの昔話だろうか。バカげた時代に見えるだろうか。それとも――。

一冊の記念誌は、単なる過去の記録ではない。
それは、その時代を生きた先輩たちの荒い息遣いを閉じ込めた証である。常に考え、売っていないものは自分たちで作る。ないものは創る。やるしかない――そんな時代の証明である。

   

その先輩方の歩みが受け継がれ、今の戸髙製作所がある。
そのことに、若い世代がふと気づいてくれたなら――。そんなことを、しみじみと思うのである。

創業20年記念誌 抜粋(PDF)→syashin20年

投稿者:不条理な夜にしどけなき猫

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