
山すその冬は寒い・・・はずなのですが、今年は妙に暖かい日が続いています。
そんなある日、「せっかく天気もいいし、外で焼こうか」という流れになり、友人とちょっとしたBBQをすることにしました。
食材は、近くの猟師さんから分けてもらった鹿肉。
しかも内容が豪華で、希少部位の背ロースとハツ(心臓)。
背ロースは、状態が良ければ鹿刺しにもできると言われる極上品で、正直ちょっとテンションが上がりました。

炭火にのせると、じゅうっといい音と香り。
背ロースは火を入れすぎたくないし、ハツは逆に香ばしく焼きたい。
みんなであれこれ言いながら焼いている時間が、もう楽しいです。
ところが、やっぱり炭火は油断禁物。
うまく焼けた肉もあれば、調子に乗って少し焦がしてしまった肉も出てきました。
まあいいか、と軽い気持ちで、少し離れた場所へぽいっと放り投げました。
するとその直後です。
上から、バサッ!!
という音がしました。
見上げると、こちらに向かって滑空してくる影がひとつ。
近い。デカい。想像していたサイズの二回りくらいある。
トンビでした。

地面に落ちた肉をひょいっとつかみ、そのままふわりと舞い上がる姿は、
思わず「おお~」と声が出る迫力でした。
普段は遠くで輪を描いているのを見るくらいなので、
こんな距離で、しかも獲物をさらう瞬間を目の前で見るとは思いませんでした。
どうやらこの場所、地上だけでなく空からもチェックされていたようです。
これまでイノシシ、鹿と続いてきた訪問者シリーズ。
花札でいうところの猪鹿蝶。
次は蝶かと思っていたのですが、まさかのトンビ。
蝶どころか完全に猛禽類でした。
でも考えてみれば、ひらひら舞う蝶より、
空から豪快に持っていくこちらの方が、この場所らしい気もします。
山すその小さな一角で起きている出来事ですが、
気がつけば地上も空も、ずいぶん賑やかになってきました。
さて次に現れるのは、歩いて来るのか、飛んで来るのか。
それとも、水辺からでしょうか。
静かな攻防は、まだまだ続きます。
(撮影地:大分市南西部・大型ショッピングエリア近郊)
投稿者:船舶 T-K